新たな視点で公共交通のあり方を考えるblog

少子高齢化、コロナ禍などの影響もあり、公共交通のあり方が今大きく問われています。そこで、独自の視点で今後の公共交通はどう有るべきかを考えていきます。

政治家を目指すblackcatこと加藤好啓です。
これからの時代を考える時、地方政治も従来のような指示待ちの姿勢ではなく積極的に地方行政が積極的に住民と一緒により住みやすい町を目指すべきだと考えています。
そこで、まず私自身の考え方を知っていただきたく、こうしてblogで政治的信条や政策を提言させていただく所存でございます。
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「岡徳楼」再建に和歌山市が奨励金のニュースを読んで

和歌の浦の活性化につながるのは嬉しいが

和歌山市は20日、和歌の浦でかつて高級老舗旅館として営業されていた「岡徳楼」(和歌山市新和歌浦)の建物が、“エーゲ海風”のリゾートホテルに再生されると発表した。日本遺産に認定された和歌の浦の旅館再生に向けた初めての取り組みとして、市は奨励金制度で支援。平成30年夏にも開業予定という。

産経新聞 2017.7.21 09:31 から引用



和歌山市和歌浦の岡徳楼跡地を改装して、リゾートホテルとするということで、和歌山市が奨励金を出すという。
新和歌浦が活性化するのは素晴らしいことですが、奨励金を出して終わりではなく、和歌山市が中心になって、名勝和歌の浦玉津島保存会や、和歌の浦観光協会などにも積極的に働きかけて行くべきではないでしょうか。

加太の観光協会が南海電鉄とタイアップして、加太を盛り上げようとしている時に、南海電鉄やJRとも連携を図ってもっと売り込んでも良いのではないでしょうか。

かっては、新和歌浦は大阪の奥座敷として栄えていましたが、紀勢本線の電化による高速化や高速道路の延伸により大阪からの観光客はそのまま白浜まで行ってしまうことで新和歌浦は忘れられた存在になっていました。
和歌浦・和歌山条付近の観光客の推移は下記の通りです。

平成23年と比べると微増でありまだまだ伸びしろはありそうです。
更に、この観光客数の底上げをしているのは、外国人観光客ではないかと推定されます。(日帰り観光の場合はカウントし難いため。)

少なくとも外国人の観光客が平成27年と28年では1.5倍程度伸びているいことを考えれば、和歌山市も奨励金を配って終わりではなく、もっと和歌山市が観光協会や保存会を巻き込んで、外国人観光客をいかに取り込んでいくかを考える必要はないだろうか。
日本ならではの潮干狩り体験(片男波)とかも然りであろうし、紀三井寺の階段を上り下りしてもらって夜は和歌浦で宿泊してもらう。
さらには、現在はかなり荒れている和歌浦遊歩道を再整備といったことも観光開発の重要な要素ではないでしょうか?

和歌浦遊歩道

和歌山市を活性化させるためにも、市が地元の観光協会などとタイアップして外国人観光客を呼びこむ努力をもっとすべきではないでしょうか。


下記のリンクも併せてご覧ください。

バス停こそ太陽光による小電力発電を推進できないか。

京都は、地下鉄とともにバスが多数乗り入れており、観光客ではどのバスの乗れば良いのか迷うことがあるが、京都市営バスの改善は著しいと思う。
これは、二条駅前のバス停であるがしっかりとした屋根が設けられている。
バスロケーションシステムなども装備されているようであるが、ここまで立派な施設停留所であればいっそのこと屋根に太陽光パネルを貼って(全面に貼るのではなく、市松模様などに貼り付けたパネルを屋根に装着、(黒色部分が電池セル)にして、バスロケーションの電源にしたりすることはできないだろうか?
その程度であれば、電力としては賄えないといかもしれないが蓄電しておいてバス停の夜間時の照明などで使っても良いのではないだろうか。


実際には、パネルの費用の方が高くつくかもしれないと言われそうだが、それこそ、地元の企業に知恵と発想で安く作れる又は高効率に作れる装置を開発すればそれこそ、バス停の改善と産業振興の同時に出来るのではないだろうか。

単なる妄想で終わらせるか、実際にそうしたものを開発してみることで、より利用しやすい公共交通と言えるのではないでしょうか。

地域でお金を回す方法を改めて考えてみる?

地方がどんどん貧しくなる

私自身は、地方ローカル線問題と関わる中で感じたことは、地方が年々貧しくなっているという事実です。
地方の疲弊は、昨日今日に始まった問題ではないわけです。
何故そうなったのかと考えてみると、大きなショッピングモールなどが出来てそこに客を奪われたとか、自家用車が普及してみんな車を利用するようになったとか・・・という理由を上げられるのですが、それだけでしょうか?
実は、特有のムラ意識も存在していたのではないでしょうか?


ムラ意識が町の発展を阻害してこなかったか?

嘗ては、他の集落などとの交流が殆ど無い中で、自分の集落だけですべてが回った時期であればよそ者を排除することで、地域のコミュニティは守られてきたと言えましょう。
しかし、現在では、高速道路などの開通で自由に都市部からもしくは都市部へ移動が容易となりました。
地方の衰退は、それが原因だと言う人もいます、実際に地方の場合はストロー効果による人口減少という事実があります。
しかし、それ以上に、よそ者を受入れない風潮も大きな問題ではないでしょうか。


もちろん、若い人を受入れて上手くいっている自治体もあるかと思いますが、そうした場合に大事なことは、都市部の人たちの考えを知るとともに、都市部から来た人たちにも積極的に地方の集まりに参加してもらえる工夫(押し付けではなく、新しく変えるところは変えつつ、残すところは残すと言ったいわゆるリニューアル)をしているところではないでしょうか。
何時までも、地元民と転入民という意識があると町は発展していかないでしょう。
残念ながら私が住んでいる、吹田市の春日という地域でもそのような傾向があって、昔ながらの地の人、よそ者・・・といういわばムラ意識がいまだに根強くあります。
千里ニュータウンの「町びらき」から考えれば50年以上・・・未だにそうした考え方が地域の発展を阻害していることを考えると、地方都市は、より一層その辺を意識して行かないと、都市部からの転入者を受入れるための乖離がいつまでも続いてしまうのではないでしょうか。
現在、過疎の問題を抱えている自治体に共通して言える部分ではないでしょうか。

地方に産業が無いと、お金が地方で回らない

さて、前置きが長くなりましたがそろそろ本題に入っていきましょう。
幾ら地方に住んでくださいと移住を促しても、そこで生活していける糧が無いとなかなか移住も難しいのではないでしょうか。
そして、地方が疲弊していくもっとも大きな原因の一つとして、働ける職場が圧倒的に少ないということになりましょうか。
もちろん、地方に産業が無いわけではありません、ただ多くが専門的な業種を得意とする中小の企業が多くて、ここでは力を出し切れていない部分が多いのではないでしょうか。

飯田市の取り組みを聞いて参考になったこと

先日、地方自治の勉強会に参加してきまして、飯田市の取り組みをお聞きしたのです。
そこで興味深かったのは、国からの助成金を得て防犯灯をLED 方式に変えたというお話がありました。お話は2009年まで遡るのですが、現在も飯田市のホームページで参照できます。


当時のLEDの防犯灯は1灯当たり5万円程度、助成金は8000万円ですが、取替を予定しているので、3200程あって、そのままで8000万円ほど不足することになったそうです。
そこで、飯田市の担当者は旗と困ってしまったそうです。
そんな中で、二つの考え方があると思います。

  • 不足する分は市の一般予算から捻出して支払う
  • 計画そのものを見直す

しかし、飯田市は全く違う発想でそれを解決しました。
それは、地域の事業者に1灯当たり2万円以内でLEDの防犯灯を開発してくれと言うことでした。
これには、地域の事業者が協業して取り組んだそうです。
個々の事業者が互いの得意分野を生かして、2ヶ月ほどで予算通りの試作品を完成させたそうです。
これにより、助成金の範囲内で防犯灯をLEDに取り替えることが出来たとともに、飯田市ではこの新しく開発した防犯灯を全国に販売することにしたそうです。
新しい、飯田市の産業が誕生した瞬間でした。


飯田市 LED防犯灯 開発

地域の産業が協業することの意味

飯田市の発想は常識の枠から外れて検討したことが成功の要因と言えそうです。
個々の事業者は、大手の下請けなどで技術はあるにも関わらず、それを生かす機会が無かったと言えます。
それを、「低価格の防犯灯」という一つの成果物を示すことで地元の業者の潜在的な能力を引き出すことに成功したと言えます。
あるA社は、金型が得意だけど、デザイナーが居ない、逆にデザイン力はあるけど、資金力が無くて大手の下請けに甘んじているB社といった場合、そうした業者を積極的にマッチングしていく機会を作っていくのも地方自治体の役目ではないでしょうか。
地元の地場産業を、地場産業だけで終わらせるのではなく、そこにプラスアルファーをだせるようなことを考えるなどと言う発想も大事ではないでしょうか。


余談ですが、今から10年くらい前でしょうか。
海南市の黒江の漆を見たときに、デスクトップPCや、ノートPCを漆仕様にしたらどうだろう・・・・なんて考えたことがありました。
蒔絵が描かれたパソコン・・・・さすがに、これは無理があるかと思いましたが、例えば、スマホカバーが流行していますが、本格的漆仕様のiPhoneカバーなんてあっても面白いのではないでしょうか。
多数は作れないでしょうから、受注生産で見たいになるかもしれませんが・・・。

またふざけた発想と叱られそうですが、漆塗りのIPHONEカバーなんかは外国人向けに受けそうな気がるのですがいかがでしょうか?


そうした発想が、地元を地場産業も発展させるような気がするのです。

若い人たちが働ける職場つくり

まぁ、上記のイラストは戯れに書いたものですが、現在の地場産業を見直すことで、地域にはまだまだ宝物が隠れているのではないでしょうか。
地元の産業がある日、世界から注目されたら・・・それこそ地域が一気に発展する可能性すら持っているのではないでしょうか?
若い人たちが誇れる、または積極的に参加できる環境を作ってあげることも大事なのではないでしょうか。

学校などとの連携も視野に

例えば、上記の例では、海南市黒江の伝統産業である黒江塗をイメージして発想してみたのですが、こうした場合高校生などの新しい発想、もしくはデザイン学科を持つ学校や専門学校との連携等も視野に入れていくことが出来るのではないでしょうか?
学生時代から積極的にデザインに参加して、そのままその会社に就職なんてこともお互いのプラスになるような気がします。

地域から起こすイノベーション(改革)

今、最も大事なことは地域から、変えていくのだという空気を持ってもらうことかと思います。
これからは、地方交付金を貰って幾らとかふるさと納税でいくら集めるという発想では無く、地元の地場産業などをもう一度全く違った視点から考えてみることが大事なのではないでしょうか。

更なる発展を目指す街づくり

今後の本格的な人口減少社会を考える時、まず大事なことは大都市に出て行かなくとも地元で働ける職場を確保することが大事になってくると思われます。
今までのように工場を誘致します、大型ショッピングモールを持ってきますではなく、地元で経済が回りかつ、飯田市の例ではありませんが、製品を移出、または輸出することでさらに地方にお金が回ってくるようにすることで、地域が地方交付金などだけに頼らずとも町を発展させることが出来るのではないでしょうか。