新たな視点で公共交通のあり方を考えるblog

少子高齢化、コロナ禍などの影響もあり、公共交通のあり方が今大きく問われています。そこで、独自の視点で今後の公共交通はどう有るべきかを考えていきます。

政治家を目指すblackcatこと加藤好啓です。
これからの時代を考える時、地方政治も従来のような指示待ちの姿勢ではなく積極的に地方行政が積極的に住民と一緒により住みやすい町を目指すべきだと考えています。
そこで、まず私自身の考え方を知っていただきたく、こうしてblogで政治的信条や政策を提言させていただく所存でございます。
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地方都市の問題点を考える 第2回

人口減社会に備える

地方都市では、若者人口の減少が著しく、各自治体とも大きな問題となっています。
私が現在取り組んでいる三江線と呼ばれる、広島の三次市から島根県江津市を結ぶ路線は現在日本で2番目に利用者が少ない鉄道として廃止が取りざたされている。
実は、この線区は調べてみると昭和50年に開通するまでは、三江南線・三江北線と呼ばれる、二つの盲腸線(途中で線路が途切れるローカル線の意味)でした。
それが、当時の国策で何とか線路はつながったものの…、実績は変わらず。
実はこの路線は今から50年以上前の昭和36年当時でもワースト10に入るほどの赤字線でした。
そして、昭和43年の赤字83線でも、当時の北線とともに、廃止候補入り。
さらに、国鉄改革の際も廃止候補に挙がりましたが、代替道路未整備ということで廃止から免れたと言う経緯があります。
逆に考えれば、こうした地域はその頃から人口自体の集積が少なかったわけで、それに対して何もしてこなかったと言うのが現状と言えましょう。

地方はこれからどうして生き残りを図るべきか。

  • 若い人の定住促進(生産年齢人口の増加)
  • 定住者への職業機会の提供
  • 既存技術に囚われない、新しい産業の振興

思いつくまでに簡単に書いてみたが、考えればもっとあると思うのだが、大まかに考えれば、生産年齢人口を増やすこと(15歳から65歳までの人口を増やすことであり、特に結婚適齢年齢の20歳以上35歳未満までの男女の増加が一番望ましいわけです。)

高齢者による都心回帰が進んでいる?

高齢者による都心回帰が進んでいる?


一時期、「定年後は田舎暮らしでのんびり」と言った傾向がありそうしたちょっとしたブームになりましたが、最近の傾向を見ていますと、むしろ高齢者の都心回帰が進んでいます。
関東圏でも、埼玉・群馬に引っ越したけれど再び東京に帰ってくる、そんな傾向があると言われています。
その理由は、

  1. 医療施設等の問題、地方では十分な医療が受けられないのではないかという不安を抱く高齢者が多いのです。
  2. 公共交通機関の不足、若いうちは自動車で運転してどこでも自由に移動できるが高齢になると運転は不安になってくるので、出来るのであればタクシー・バスもしくは鉄道等の公共交通機関を利用することで、移動の担保を図りたい。(交通権の確立、もちろん、移動権による権利の濫用は許されるべきものではなく公共の福祉の観点から考える必要があり、当然のことながら個々人の利益が優先されるべきものではありません。)
  3. 昔ながらの友達がいない。

まぁ、3番目の問題は個人の問題としたとしても、1・2番の問題は、政策的な部分で解決できるのではないでしょうか。


参考 
http://www.mlit.go.jp/kohoshi/2010_06-07/A3.pdf#page=1&zoom=auto,-40,842

若い人の定住促進と定住者への職業機会の提供はセットで考えるべき問題

こちらも併せてお読みください。

具体的にはどのように考えれば良いのでしょうか。

  • 農業が中心の地域であれば、農家を増やす努力
  • 漁業が中心の地域であれば、漁師を増やす努力
  • 観光で振興を図るには、・・・一番注意しなくてはなりません。


今回は、農業を例にとって具体的な説明をさせていただこうと思いますが、その前に観光で地域振興を図ると言うのはかなりリスクが大きいと言わざるを得ません。
特に、市役所などが中心になって行う官製の観光振興策は先ず失敗すると言っていいでしょう。

農業が中心の地域であれば、農家を増やす努力を

最近のニュースで2050年には、農業人口が現行では半減すると言われています。

基幹的農業従事者と常時雇用者を合わせた「農業就業者数」は、10年に219万人。PTの試算では、これが25年に163万人、50年には108万人に減るとの結果になった。現在の就農者数や定着率、日本の総人口の減少見通しなどから「厳しく見積もった」(鈴木憲和PT副委員長)。


人口の本格的減少社会に向かう中で、農業を外国からの輸入で賄うのか、・・・食料に関しては基本は自国で70%程度は自給できる体制にしておかないと経済的にも大変なことになってきます。


そう考えると、地方は今が一番チャンスだと言えます。

そう考えると、地方は今が一番チャンスだと言えます。


現在は「空き家バンク」というのがあるそうですが、農地も同じように「農地バンク」を作って、農地を確保しつつその農地を就農希望者に貸し出すと言ったことを考えるべきではないでしょうか。


さらに、将来的にはもう一歩進めた、農業法人などの設立なども視野に入れていくことも重要ではないだろうか。


農業法人に関しては改めて、機会を改めて考えてることにしましょう。



なお、これは業業が中心の地域であれば漁師希望者を増やす努力をすべきだと考えます。

地方都市の問題点を考える 第1回

市役所や役場は、県や国の出張所なのか?

実は、三江線という島根県と広島県を結ぶ延長110kmのローカル線の存続運動に関わることになりました。
まぁ、私の方から積極的にアプローチした部分もあります。
口の悪い言い方をすれば、そうした運動に参加することで売名行為をしたいんだろうという人もあるかと思います。
そうした人にははっきり言いますよ。


はい、「売名行為です」と
でも、それに対して、私は見返りは求めていません。
というか、今後の「行政の在り方」を勉強させていただく機会ですから、積極的に地方の首長などにもお会いしてみようと思っているからです。
でも、いいじゃないですかそれ位はっきり言うほうが清々しいじゃないですか。
皆さんのためとか美辞麗句を並べて、後でうじうじとするよりも。

今までは県庁や国の出張所でもよかったかもしれないが・・・。

現在でも、地方自治の場合地方交付税を頼りにしている自治体が殆どであり、都道府県で交付税を受けていないのは東京都だけであり、市町村レベルになると不交付団体は平成28年度ではわずかに76市町村しかありません。
近畿(三重県が近畿に分類されていますが、三重県が都会地域で集計されれば、わずかに2町のみ、大阪市でさえ不交付団体でないというのはかなり問題ですよね)で不交付団体と呼ばれているのは、わずかに4団体、田尻町は関空からの膨大な固定資産収入が入ってきますので、関空様様と言うところでしょうか。

地方交付税は国が地方に代わって吸い上げた税金を還元するものだが

地方交付税の定義は下記の図でもわかるように、「地方公共団体間の不均衡を調整してどの地域に住む国民にも一定の行政サービスを提供できるように財源を確保する。」と書かれています。

結果的には、大阪府でも田尻町の人たちは交付金を受け取らない代わりに、大阪府や他の沿線市町村には財源を寄付しているようなものなんです。
そう言った意味では、田尻町の町民は怒らないといけませんね。笑


まぁ、それは冗談ですが。

地方自治体に経営感覚が生まれない理由

この地方交付税は、使途は自由なので自治体の首長の判断で使えるお金なんです。
言ってみれば、地方自治体にしてみればいつでも自動入金システムみたいなものです。
地方自治体として入ってくる収入の不足分を補ってくれるシステムなのですから。
下記のように、普通に考えれば留保財源が出来るようになっているのですが。
実際には、財政破たんしかねないといった自治体が多くあったりします。
また、今回三江線の各沿線の市町村の担当者にメールを送ったりしたのですが、その反応は様々です。

自治体も自ら稼ぐという思想を持たないといけない時代

これからの時代、地方自治体が自ら稼ぐという思想を持つ必要があると思われます。
それは、現状では地方交付税は交付されるとはいえ、今後も社会の枠組が変わった場合今後もこのスキームが守られるのか。
また、基準財政収入額が想定通り入ってくるのか。
昔は、景気刺激対策と銘打って、いくつもの箱モノを作っていくのが地方政治の在り方だと言われてきました。
箱モノをたくさん作っても交付税で賄えると思っていたわけですが。
今後は、バブル期に作った多くの箱モノが老朽化してその維持費が大きな負担になってきています。
今後は、こうした建物のうち不要なものは思い切って集約させていくといたことも重要ではないでしょうか。
もしくは、こうした施設のうち一部は民間に貸与する、もしくは老朽化した建物の場合は更地にしたうえで市有地として保有したまま、民間に定期借地権付き建物として貸与すると言った方式なども有効ではないだろうか。
その昔、神戸市が六甲アイランドを開発したように、地方自治体と言えども自ら稼ぐという発想を持つことが重要ではないでしょうか?

地方交付税に関する説明は、総務省のサイトを参考にしています。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000353175.pdf

地方議員はもっと、こうしたことに尽力すべきではないのか。


兵庫県の山間部の町に、昔、鉱石の運搬に使用された鉄道の跡がある。その鉄道は鉱山の仕事に従事する人とその家族については1円の料金で運んだことから「一円電車」の愛称で呼ばれていた。
 「一円電車」は昭和60年代の初めに廃止になったものの、いま、この跡を活用して、新たな地域の活性化に結びつけようという動きがある。それでは兵庫県・明延(あけのべ)の人たちはどのようなことを考えて復活に取り組んでいるのか。現地を訪ねてみた。


一部抜粋


Yahooニュースで上記の記事が出ていたのですが、明延鉱山。私も直接かかわったわけではないのですが、多少なりともお手伝いをさせていただいたことがありました。
私は直接明延には行かず、その写真などを参考にして、依頼された会社の意向に沿って企画書をまとめ上げたのですが、その会社とはちょっと行き違いがあって当時の資料も捨ててしまったのですが、当時の写真が何枚か出てきましたので、その写真の画像を基に、少しだけ持論を展開させていただこうと思います。

明延鉱山とは?

明延鉱山とは、そもそもどんなところだったのでしょうか。
古くは平安時代から採掘がされていたと言われ、明治初年(1868年)、生野銀山とともに官営となり、1896年(明治29年)に三菱合資会社に払い下げられた。と記述されています。(Wikipedia参照)


最盛期には4600人ほどいた人口も閉山後は離村する人が相次ぎ現在は80人とか・・・。

保存されている車両たち

明延鉱山

明延鉱山

明延鉱山

画像は株式会社汽車会社が撮影したものです。

人が減るのは理由がある

これは、明延だけの問題ではないと言えるのですが、若者が地元から離れる・・・その原因の一つは「働くところがない」と言うことかと思います。
誰だって、生まれ育った地域で働きたい希望を持つ人もいるのではないでしょうか。
ただ、地元で働くことが出来なければどうしても、出て行ってしまう。
結果的に高齢者しか残らない・・・これが、いま全国的に起こっている現象です。

何もしないと生き残れない

この町では、1円電車という明延鉱山で使っていた電車が幸い保存されていました、それが観光の起爆剤にしようと活動を続けておられます。
そうした意味では、鉄道を観光目的にしてしまうのは一つの面白いことだと思うし、それこそネットの活用で、世界中に情報を発信できると思うし、時にはlクラウドファンディングなどを活用して、1円電車復活プロジェクトなんかがあっても良いのではないでしょうか。

地方政治家はもっと、自身を改革しないといけない

すでに、上記の記事では、将来的には、雇用の創出をしたいと言っていますが、本来ならばこうした問題点にこそ地方の議員は光を当てていくべきことなのではないでしょうか。
3割自治と言われ、国からの助成金ではその使い道が決まっていると言って、ただ何もせずに補助金なり助成金だけを受け取り、その認証機関に過ぎない議会など不要ではないでしょうか。
むしろ、もっと積極的に議員一人一人が自身で人脈を作り、仲間を増やし、企業などに積極的に出資してもらうといったことをするだけの度量が必要なのではないでしょうか。
特に、自身が生まれた地方を地図にも載らない場所にしてしまいたいのであれば何もしなければそれこそ10年もすれば地方自治体自体が消滅・・・なんてことも起こるかもしれません。
でも、自身が生まれ育った場所をそんなに簡単に捨てられるものでしょうか?
そうならないためにも、少しでも元気なうちに知恵を出して行動すべきではないでしょうか。


そのためにもっと議員は汗をかくべきだと思っています。
「先生」と呼ばれて有頂天になってはいけません。
川柳で、「先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし(せんせいとよばれるほどのばかでなし) と言う言葉があります。
1.代議士や教師・医者などは、「先生、先生」と呼ばれて好い気になっているが、呼んでいる方は本当に尊敬している訳ではないんだよということ。
2.大人の社会というところは、ちょっとしたことですぐに人を煽(おだ)てるものだから、乗せられて得意になるものではないということ。 
くろご式 慣用句辞典から引用
まさに、地方の議員はその辺を意識しないといけないのではないでしょうか。
私自身も、政治家を目指すとここで宣言していますが、書いた以上は実現するために、最大限の努力を払うつもりだし、その覚悟でいます。


平和が不断の努力により守られるように、地方の活性化と言うのは、地方議員なり首長の活躍にかかっているのではないでしょうか?

加藤好啓