新たな視点で公共交通のあり方を考えるblog

少子高齢化、コロナ禍などの影響もあり、公共交通のあり方が今大きく問われています。そこで、独自の視点で今後の公共交通はどう有るべきかを考えていきます。

政治家を目指すblackcatこと加藤好啓です。
これからの時代を考える時、地方政治も従来のような指示待ちの姿勢ではなく積極的に地方行政が積極的に住民と一緒により住みやすい町を目指すべきだと考えています。
そこで、まず私自身の考え方を知っていただきたく、こうしてblogで政治的信条や政策を提言させていただく所存でございます。
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孫ターンという名の新しい定住を考える。


ここ最近、新しい形の若者の移住パターンがあるようです。
今までは、Uターン、もしくはIターンというのが多かったのですが、最近は孫の世代が祖父母の元で住むという新しい現象が起こっているとニュースに出ていました。
Iターン等で問題になったのが、「よそ者VS地元」という葛藤があり、Iターン者等は特にどこまでいっても「よそ者」という目で見られてしまう。
それ故に、新しいアイデァを出してきても、排除されてしまうということも少ないのではないでしょうか?


祖父母の元へ移住「孫ターン」広がる


8/17(木) 12:10配信


大手小町(OTEKOMACHI)
祖父母の元へ移住「孫ターン」広がる


古民家を改修したカフェで、客と談笑する坂口さん(右、富山県朝日町で)
自然豊かな地方暮らしに憧れ


 都市部の若い世代が祖父母のいる地方に移り住む動きが目立つ。故郷に戻る「Uターン」や古里以外の地へ移る「Iターン」になぞらえ、「孫ターン」と呼ばれる。自然豊かな地方暮らしに憧れるが、見知らぬ土地は不安という若者にとって、祖父母の住む地域は溶け込みやすく、魅力的に映るようだ。


 生まれも育ちも神奈川県茅ヶ崎市の中沢太朗さん(24)は4月、甲府盆地の北西部にある山梨県北杜市に移住した。同市の観光PRを担当する地域おこし協力隊として働く。


 同市は両親の出身地で、小さい頃から祖父母宅を訪れては、雄大な山々や高原など豊かな自然に魅せられていた。いつかはここで暮らしたいと考えながら、大学卒業後は神奈川県内の建設会社に就職したが、昨年8月に母方の祖父が死去。「いつか移住するなら、他の祖父母が元気なうちがいい」と移住を決断した。

孫ターン



孫ターンのメリットを考える

Uターンや、Iターンなどの場合一番問題にるのが地元に馴染めないということ。
外国人が日本文化に馴染めず、地域住民とトラブルを起こす例があると聞きますが、これと同じ例が地方で都市部からの移住者との間で起こっていると言えます。
それは、こうした言い方は語弊があることは承知ですが、よそ者を受入れようとしない風土と言われます。
もちろん、そうした閉鎖性の強くない地域もあるかもしれませんが、残念ながら衰退している地域というのは大概にして閉鎖性が強い傾向がありそうです。
そんな中に、全く違った地域から来た人がその地域の習慣などに馴染めないという悪循環が生じてしまいます。
逆に、孫の場合はどうでしょうか?
私の例なのですが、私の場合父親が鳥取県出身で父親の住んでいたところは現在は鳥取市に編入されていますが3方を山に囲まれた田舎でgooglemapに祖母の実家近くの写真が出ていましたが、本当に何もないところで、子供の頃は川で地元の子供と水遊びに興じたものでした。

鳥取市河内

村祭りなどにも積極的に参加して・・・なぜそれが可能だったのか。
それは、田舎の人たちが「大阪に出て行った〇〇の息子だ」みたいな感じで地域として孫をそのまま受け入れてくれるわけですね。
息子は、仕事に行って帰ってこないが、夏休みなどになると孫が遊びに来る・・・ということで地元としても受け入れやすいわけです。
そこには、よそ者という意識は働きません。
ただ、残念なことに上記の村もそうですが、働く場所がないとたちまち孫が住もうと思っても働けないわけです。
そこで、行政として何が出来るか・・・。

孫ターンを成功させるために必要なことは?

孫ターンを成功させるために必要なことは、地域でもしくは居住地域から近隣で働ける環境を作ることではないでしょうか。
仮に、そうした環境が無いといくら地元に愛着を持ってもらうと言っても、現実にそこで生活ができる環境が無いと定着はしないといえます。
昨年、島根県の川本町のまちづくり推進課長とお話をしたことがありますが、結局一番頭が痛いのは「地元での雇用がない」ことが一番大きな問題でという訳です。
いくら、田舎で住んでくださいと言っても、地元に産業が無ければやはり都市部まで通勤してもらうしかないわけです。
そうなってくると、大都市部から1時間程度までの通勤距離の地方は有利ですが、それ以外の地域はまず見向きもされません。
そうなってくると、次に大事なことは。

地域に産業を興せないか?

例えば、地方であっても下記のような方策は有効ではないでしょうか。

  • ソフトウエア開発・・・頻繁な打ち合わせなども必要でしょうが、現在は通信回線の発達により、テレビ会議やクラウドでの開発環境など、集約して開発する必要はなく、むしろ田舎というメリットを生かして自然の中でノビノビ仕事をしてもらうといったことも可能になったと言えないでしょうか。
  • 既に実験は始まっていますが、IoT(もののインターネット)による農業であったり、AIを連携させた近代的な農業など、大学で最新の光学技術を学んだ人たちによる人口減少社会にあって、少人数で最大効率的な農場経営を行うといったことの実証実験への企業誘致
  • 第6次産業と呼ばれる、商品の共同開発、孫ターンだけに限らず、地元の商業高校や大学などでは積極的に産学連携で、地元食材を生かした商品開発(和歌山では南高梅が有名ですが、あのようなブランドを開発するとともに、それを加工した新たな食材の開発等)

行政がすべきことは?

行政がすべきことは、基本的には上記のようなベンチャー企業の企業を支援することではないでしょうか?
もしくは、IoT(もののインターネット)による農業であったり、AIを連携させた近代的な農業の場合は、大学や企業との橋渡しを行政が行う、もしくはそのための研究施設の提供や、一定期間の固定資産税の減免や、農地転用の許可の特例等行政のできる範囲で便宜を図るべきであり、助成金をばら撒くことが目的ではありません。
第6次産業などの共同開発については、既存の事業者のマッチングなどを積極的に行うべきではないでしょうか。

民間がすべきことは?

民間レベルで孫ターンを成功させるためには、孫ターンに限らず地元の高校生が再び地元に帰りたいと思わせるための魅力ある仕事を創造することが重要ではないでしょうか。
OA機器などを卸している会社であれば、自分たちでそれこそメーカー任せのサプライ品ではなく、オリジナルを作成して販売して新たな販路を作るとか、自ら改良に励んでオリジナルを作成するとか・・・受け身の姿勢ではなく積極的に行っていく必要があるのではないでしょうか。

派生するメリット

孫ターンを成功させるためには、祖父母の家に孫が住むといことも大きなメリットになるかと思います。
空き家対策にもなるし、孫・ひ孫が住むことで町に賑わいが生まれます。
町に賑わいが生まれれば当然のことながら伝統行事の伝承なども行いやすくなるわけですから、長く定住してもらえるように地元で上記のような産業を興していくべきではないでしょうか。
また、特にソフトハウスなどが地方で増えることで、今後さらに伸びるであろうIoTを活用した農業や漁業などは現場が接近していることでより深度のあるデータを取得で居る可能性があります。

最後に

何時も申し上げているのですが、政策は常に両輪で行うべきであり、孫ターンの政策をするのであれば、セットで、地場産業振興のために何が出来るのか、更に言えばそのために場合によっては起業家支援をどうするのか・・・と言ったように複雑に組み合わせたプロセスを作っていくべきではないでしょうか。

政策は常に歯車の様に


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