新たな視点で公共交通のあり方を考えるblog

少子高齢化、コロナ禍などの影響もあり、公共交通のあり方が今大きく問われています。そこで、独自の視点で今後の公共交通はどう有るべきかを考えていきます。

政治家を目指すblackcatこと加藤好啓です。
これからの時代を考える時、地方政治も従来のような指示待ちの姿勢ではなく積極的に地方行政が積極的に住民と一緒により住みやすい町を目指すべきだと考えています。
そこで、まず私自身の考え方を知っていただきたく、こうしてblogで政治的信条や政策を提言させていただく所存でございます。
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和歌山県営鉄道 廃線部分(和歌山港~水軒)間の活用を考える


廃止された和歌山県営鉄道 和歌山港~水軒間

現在は、和歌山市から和歌山港駅まで、特急列車のみ乗り入れる和歌山港線であるが、ここで簡単にその歴史を振り返ってみたいと思います。

  • 昭和31年、南海四国航路が開設されたさいの、旅客輸送に和歌山市~和歌山港(初代、後の築港町駅)間が開業

昭和30年代の和歌山港駅

国土地理院 昭和31年頃の航空写真から引用

  • 昭和40年代に和歌山港の拡張整備が行われ、昭和46年3月には、和歌山港駅も現在の場所に移転して、水軒まで一気に開業、旧和歌山港駅は移設の上築港町駅に改称しています。
    平成14年5月、大浦街道へ抜ける道路の拡幅工事で和歌山港~水軒間の営業を廃止

水軒駅

画像 Wikipedia 左側の側線が元木材積込用の側線
元々、和歌山港(現)から水軒間は木材輸送の目的で建設されたものでしたが延長された昭和46年頃には既に材木輸送はトラックに移行しており鉄道を使う必要性が無かったこともあり、建設はしたものの全く無用の線路となってしまいました。
その後も、営業路線であることから、1日2往復だけ電車が走る状態でした。
なお、和歌山港線と一般に言われていますが、所有区分では、南海が保有するのは、和歌山市~旧久保町駅(県社分界点)までであり、県社分界点から和歌山港までは和歌山県の保有になります。


現在は、和歌山港までの路線となっていて、殆どローカル線化していますが、改めて和歌山中央市場を木津卸売市場のような観光スペースに出来ないか、そしてその輸送に和歌山県営鉄道を使えないかというのが発想の原点です。

和歌山市市場まで路線を復活

和歌山港線

具体的には上記の図のように、和歌山港駅から花王石鹸横の高架区間の終わり付近までの線路を復活して、中央卸売市場付近に駅を設けてやるものです。
ただし、市場前には湾岸道路が走っていますので、観光客に道路を横断させるのは危険ですので、ペデストリアンデッキで駅と中央市場を繋ぐ方法を考えます。

中央卸売市場付近まで鉄道を復活

また、ここから観光バスなどを和歌浦方面に走らせることで、そのまま新和歌浦方面への観光拠点とすることで新たな流れを生み出せるのではないでしょうか。

和歌山市市場を観光スペース化

すでに、和歌山市中央卸売市場では、戦略的行動計画として下記のような行動計画を策定しており、観光客の誘致を謳っています。
しかし、現状では車で来てもらうにしかその手段はないわけです。
市場でもアクション計画として買い物や見学ができる体制を作ると言っているわけですから更に観光客が来やすい手法を模索するべきではないでしょうか。
東京築地市場は言うに及ばず、和歌山でも和歌山中央卸売市場をもっと外国人観光客に見てもらうのはありではないでしょうか。
特に、和歌山県は果物の種類に在っては他県に負けないだけの種類を誇っているわけですから、フルーツ王国和歌山をもっとアピールしても良いのではないでしょうか?


http://www.city.wakayama.wakayama.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/760/h24kodokeikaku.pdf

鉄道との連携で広がる和歌山中央市場の可能性

さらに今回は鉄道を復活させてみましょうという背景には、和歌山港駅からのアクセスも考えています。
例えば、関空から直接船で和歌山港まで来てもらった観光客をそのまま、電車に乗車してもらいそのまま市場まで来てもらうといった手法も可能ではないでしょうか。
和歌山県の場合、そうしたアピールが出来ていない様に思えてなりません。
和歌山市中央卸売市場も1974年(昭和49年)開業以来40年以上経過し老朽化も進んでいると聞きます、思い切ったリニューアルと新しいソフトウエア(サービスであったり、観光客の取り込みといったサービスを図らないと活性化は絵に描いた餅になってしまうでしょう。

和歌山中央市場から新和歌浦への観光

例えば、私がイメージする観光都市和歌山市は、和歌山中央卸売市場と和歌山港を連携させて、関空からの旅客や、徳島からの観光客をそのまま中央卸売市場に誘導することをまず考えます。
もしろん、その逆もしかりでしょう。
中央市場のトラックターミナルの一部をバスターミナルとして併用できれば、新たな観光拠点として機能させることができるのではないでしょうか。
中央市場前の道路を経由してそのまま雑賀崎・田ノ浦へ足を運んでもらうということも可能になってきます。
現状のままでも、大浦街道を走れば新和歌浦・片男波へも直行できますので、バスを使っての観光ルートも新たに開発することができます。

和歌山中央市場を拠点とした観光地の開発


もちろん、市場にもICTの技術を活用して、言語の壁を取り除くと言った工夫も必要ですが、それは今回の主旨とは少し離れますし実際にそうした取組みは通信会社などが積極的に取り組んでいますので、ここで議論する必要はないでしょう。

最後に

和歌山市の場合緩やかに人口減が進んでいる以上、ひと先ず観光客に来てもらうことが肝要であり、その為にも魅力あるコンテンツを作っていく必要があるかと思います。
その一つに、老朽化している中央卸売市場のリニューアルと併せて和歌山市・和歌山県も積極的にその改良に乗り出してみてはいかがでしょうか。
少なくとも、カジノを誘致するよりもよほど健全な政策だと思うのですが。

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