千里ニュータウン地域に於ける新しい交通政策を考える
高齢化社会に於ける交通政策を考える
改めて、高齢化社会に於ける交通政策を考えるべきではないでしょうか。
千里ニュータウンは、ご存じのとおり日本で最初に整備された地域であり、開設から半世紀以上経過して、街の住民も変わってきました。
開発当初は先進的な試みが多数なされ、特に交通面で考えますと、近隣センター方式、この方式は、スーパーマーケットの出現による流通革命や、冷蔵庫の普及、自家用車保有率の増大等によって、衰退してしまいましたが、リニューアルする際には、車を利用せずとももしくは近隣センター的なリニューアルした施設と住宅地の間を運行できる移動手段を考えて、自ら運転する手段を持たなくとも生活が出来るためのまちづくりを進めていくべきではないでしょうか。
地域によって進む大幅な高齢化
特に、青山台などでは団地住民の高齢化が進んでおり、車を利用しなくとも自由に買い物が出来るための仕組みを考えていくことは重要だと考えます。
現状では、北千里・千里中央に出かけるためのバス等があり顕在的な問題とはなっていませんが、現在は縮小してしまっている近隣センターの機能を再び充実させると言いますか高機能化させることで、歩いて行ける範囲で日常の買い物等が終わらせる事ができる、そんな仕組みをニュータウン事に見直していく必要があるのではないでしょうか。
北千里付近の青山台も高齢化が顕著なことが判ります。
春日地区は3丁目の15歳未満人口が突出しており、結果的に相対的には高齢者率が下がっている。
自家用車を使わないで移動できる交通網の確立
バス停までの距離が500mを越えるような地域であれば、近隣センター方式の機能を持たせた集約型商業施設の再整備が良いのか、それとも近隣バス停までの乗り合い無人タクシー【実証実験を兼ねて民間会社との共同開発】といった事を考えていく必要があるのではないでしょうか。
最近では、高齢者の交通事故、それも被害者ではなく加害者になる場合が増えています。被害者になるのも辛いですが、加害者になるのは精神的にも辛いでしょう、まして相手を死傷させたとなれば・・・。
今後の人口減少社会を救うために出生率の増加を目指すことも大事ですが、その一つ前段として、脱車社会というのも一つの選択肢ではないでしょうか。
車だけに頼らない、そんな実験社会を改めて千里ニュータウンから始めるべきではないでしょうか。
次回からは、具体的な方策について検証してみたいと思います